イギリスオークスはエスワラが無敗の勝利 | 海外競馬ニュース

イギリスオークスはエスワラが無敗の勝利

金曜日にエプソムで行われたボーダフォンオークスは、エスワラが勝った。


レース前にはひどく汗をかいており、マイケル・ジャーヴィス調教師の管理するエスワラはオッズが上がり、最終的にヴァージニアウォータースと同立1番人気となる11-4となっていた。


しかしリチャード・ヒルズ騎手の言葉を借りれば、レースは「時計仕掛けのようだった。」とのことだ。当初の予定からは少し違ってしまったみたいだ、ヒルズ騎手の騎乗は残り2ハロンを過ぎたあたりからはすばらしかった。


あと1ハロンというところでは、デイヴィッド・エルスワース調教師の管理するサムシングエキサイティングが迫ってきたが、エスワラはエルスワース師のクラシック初勝利を半馬身の差で断ってみせたのである。

2着から3馬身差でアイルランドのホープ・ピクタヴィアが入り、以下ヴァージニアウォータース、シルクアンドスカーレットと続く。


ヒルズ騎手は、レース前半はエスワラを馬群の中に入れ、逃げていたのはマジカルロマンスとモナリザである。ドリームトゥドレスが直線入り口で先頭に立つと、ヒルズ騎手はエスワラに気合をつけた。アクセルがかかったかのように猛然と追い出しを開始し、他のどの馬もエスワラに追いつくことはできなかった。

ジャーヴィス調教師とヒルズ騎手によれば、通常ニューマーケットの追い切りではいつもこれくらいの脚を使うという。


「初戦以来だいぶ成長したようだ。いい馬がよい走りをするのを見るのは気持ちが良いね」とジャーヴィス師は語った。「エスワラの走りはすばらしかった。レースが近づくにつれ、ちょっと追い切りをきつくやりすぎたかなとも心配したが、できるだけなだめるように接した。エプソムは私にとってラッキーな競馬場なんだ。厩務員だった頃ダービー馬を手がけることができたし、今ではオークス馬とコロネーションカップ馬を管理できている。もちろんみんながみんな相性がいいわけじゃないけど、私はエプソムが大好きだよ。」


66歳になるジャーヴィス調教師はこれでイギリスクラシック勝利は2回目。そして昨年までエスワラを管理していたベン・ハンブリー元調教師に格好をつけたこととなる。


「ベンさんに対する敬意だよ。彼は引退するとき、ずっとエスワラはいい馬だと言っていた。だけど私は本当なの、と聞き返していたりしたね。思っていたより名馬だったようだ。レースではもうちょっと抑えていくつもりだったけど、リチャードがキーレンの追い出しを見て、早めに仕掛けたんだと思うね。」


エスワラがゴールした瞬間に叫んでいたヒルズ騎手は、キャリア2戦という少なさを乗り越えた自身の騎乗馬に敬意を表している。


「エスワラはキャリアがたった2戦しかないからね。あまり内側に入れたくなかったんだ。だから外側を狙って位置取りをし、コースに慣れさせながら走らせたよ。」とヒルズ騎手は語る。「できるだけ接触を避けようとしていた。そうなると怯えてしまう馬だからね。そこから先はすべてが上手くいった。直線に入るまでは他馬についていくことだけを意識したさ。残り6ハロンあたりになると途端にペースが落ちたが、それは好都合だった。エスワラが息を入れる時間ができたんだ。いつも調教でみせてくれているような脚をただ使ってほしかっただけだ。追い切りのときはマイケルさんとただ笑いあうだけ。何も言うことはないから。」


エスワラを生産・所有するハムダン・アル・マクトゥーム氏は、この結果を「二重の喜び」と表現した。「調教師は、エスワラはとてもいい馬だといってくれた」とマクトゥーム氏。「昨年にエスワラをベンと一緒に2回ほど見たが、彼はエスワラのことを、不完全でいい馬ではないと言っていた。確かにその頃はまだいい馬ではなかったかもしれない。しかしベンはエスワラに時間を与え、そして馬ではオークスを勝つほどまでになった。」


エスワラは、今後6月17日に行われるアイルランドオークスに向かうとされている。しかしジャーヴィス師はヨークシャーオークスのほうがいいのではないかと示唆している。


「シェイク・ハムダンは私に5週間で3回走らせるといっていた。アイルランドに行くことは決まりみたいだが、ちょっとそのペースはきついかなとも思う」とジャーヴィス師。「ちょっと背中のほうに不具合もでてるからね。様子を見なければならない。」


アイルランドオークスについてはブックメーカーのキャッシュマンがエスワラを6-4としている。


ラスト2ハロンでは、サムシングエキサイティングが勝ち馬を差し切るのではないかとも思えた。しかしエルスワース調教師は、「すばらしいレース振りだったと思う。ただエスワラが上だったというだけだね。勝てるとも思ったがね。戦術的には申し分のないものだったよ。」と言った。「アイルランドオークスには行かないだろう。エスワラとは当たりたくないよ!」


3着のピクタヴィアもアイルランドへ行く見込みだ。ピクタヴィアは残り3ハロン地点ではいい手ごたえだった。

「いい走りだったが、坂の下りで思うようにいかなかったね」と言うのはジム・ボルジャー調教師だ。「何度も手前を変えていて、登りになったところでやっとエンジンがかかったようだね。アイルランドオークスへも向かうつもりだよ。」


エイダン・オブライエン調教師は同立1番人気だったヴァージニアウォータスの走りについて、あまりコメントを残していない。「いい走りだったよ。この先については、どのレースも選択肢になりえる。」


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Sporting Life "OAKS GLORY FOR BRILLIANT ESWARAH"

http://www.sportinglife.com/racing/news/story_get.dor?STORY_NAME=racing/05/06/03/RACING_Oaks.html